西アフリカで猛威をふるうエボラ。マラウイ政府の対策と現在の状況

      2016/02/21

ウイルス②

9月8日に、エボラに関する症状やマラウイの現状について書きました。

アフリカで広がるエボラ出血熱。その症状と日本やマラウイへの影響

 

この記事が『エボラ マラウイ』と言ったキーワードでけっこう検索されています(マラウイに赴任している隊員の家族や友人の方々でしょうか)。

日本にいるとマラウイの状況が伝わって来ないと思うので、前回の記事以降のニュースでマラウイのエボラの現状や政府の対策を調べてまとめました。

 

結論としては、

・マラウイには今のところエボラは広がっていない

・政府の対策が不十分で、今後には不安がある

といったところです。

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収まる気配のない西アフリカでのエボラ

現在、感染者は1万3000人を超え、死者も5000人を超えるようです。

エボラ熱の死者5000人超す リベリアは新規感染減少(日本経済新聞)

 

マラウイのエボラに関する記事

時系列に沿って、英語の記事の大まかな訳を紹介していきます。

StarAfrica 9月8日の記事

How Ebola is impacting on the Malawi economy

■要約■

マラウイではエボラ患者はまだ出ていないが、マラウイ経済への影響は甚大なものになると予測される。エボラ対策の予算は2億8000万MK(70万ドル)。しかし、8月の健康省の他のオペレーションへの予算は2億3500万MK(58万7500ドル)、計画した活動を実行するのには足りない。

たとえ準備段階であっても、エボラの様な病気が来ると、Healthセクターの他の活動(マラリア、HIV/AIDS、癌、結核対策など)を圧迫する

健康省(Ministry of Health)によると、下記の対策をしている。

・公共教育と準備を通じて、ローカルのシステムを強化している(正しい知識や情報の普及。パニックを避けるため)

・中央病院や各地の県病院で関係者への説明会を行った

・地続きで国境をまたぐ6県がエボラのマネジメントセンターとして指定された

・エボラ緊急対策チームがリロングウェ、ブランタイヤ、ムズズの3都市で立ち上げられた

・エボラのテスト機器が国内2つの国際空港に寄付された

■感想■

予算が足りないというのはどう対応しているんでしょうか。他国から緊急支援でも入るのかな・・・?

 

Malawi Voice 9月8日の記事

MK290 Million To Fight Ebola in Malawi

■要約■

エボラの対策予算は2億9000万MK(タイトルの通りです) 

 

Washingtonpost 9月9日の記事

Oxford study predicts 15 more countries are at risk of Ebola exposure

■要約■

・フルーツコウモリがエボラを運ぶと考えられている。コウモリや、猿、げっ歯類を通じて広がり、それらの肉を食べる地域で人に感染していく

・マラウイも、可能性は高くないがエボラの拡大の可能性のある地域

■感想■

マラウイも、ギリギリですが拡大の可能性のある地域に入っています。

記事内の地図(こちら)が分かりやすいです。

コンゴ民主共和国やガボンが拡大リスクの高い地域のようです。こうやって見ると恐ろしいです。マラウイが入っていてお隣のザンビアが含まれていないのはなぜなのでしょうか?

 

英字新聞

Nyasatimes 9月15日の記事

Ebola threat:Malawi govt agrees to relocate Karonga refugee shelter

■要約■

マラウイ政府が、北部のカロンガにある難民キャンプの場所の移動を認めた。現在場所を探している。

国境の街では検査体制や、隔離する部屋がないことを住民は心配していた。

また、難民キャンプへの不法滞在者をパトロールするために、新しくパトカーが与えられた。

■感想■

パトカーをもらってきちんとパトロールするのか疑問ですが、少しずつ対策が進んでいるようです。移動場所の決定がエボラ終息後、なんてこともありそう・・・。マラウイですから。。

 

Nyasatimes 9月23日の記事

Porous borders feared to expose Malawi to Ebola

■要約■

マラウイの(対応が)穴だらけの国境はエボラが入ってくるリスクが大きいと言われている。入国審査官の偉い人が、不法入国の手助けをすることを辞めるよう呼びかけた(不法入国を助けることが現地のマラウイ人にとってお金を稼ぐ手っ取り早い方法なので)。

空港での入国者はスクリーニングされているので大丈夫だが、こういったどこから来たのか分からない不法入国者がエボラをもたらすリスクが高い。

 

StarAfrica 10月8日の記事

Malawi gov’t receives Ebola screening equipment

■要約■

マラウイはエボラのスクリーニングキット(サーモメーター)を受け取った。

 

Malavi post 10月26日の記事

Planning for and response to Ebola Virus Disease (EVD): Is Malawi ready?

■要約■

マラウイは2006年の鳥インフルエンザ、2009年の新型インフルエンザの大流行の際、対応は遅くなかったが不完全だっため、今回きちんと対応できるのか懸念が高まっている。

2つの理由から現在のマラウイの準備状況はあまり良くない。

①医者やナース、助手は病気について適切に知らされていない

②優先的に対応すべき地域で、関係グループ間での政策の実行、役割やリスク確認の責任の所在などの調整がされていない

 

まとめ

マスク

以上、大雑把にですがニュースをまとめてみました。

マラウイ政府のエボラに対する準備はまだ不完全ということ、空路よりも陸路の方が流入の危険性が高いということが分かりました。

同僚と話しているとエボラの話題になることがありますが、どうも遠い国の出来事としか思っていないように感じます。

万が一マラウイにエボラが入る様なことがあれば、政府の対応の遅さから一気に広がってしまうかもしれないので、一刻も早く終息することを願うばかりです。

 

私は来月日本に一時帰国します。

日本で疑いのある人がリベリアから入国して、結局陰性だったというニュースがありました。

仮に私が帰る時に熱でも出していたら、「アフリカから来た」というだけで大騒ぎになってしまうかもしれません。

エボラはマラリアの初期症状と似ているので、マラリアに引き続き気を付けて何事もなく一時帰国したいです。

 

こんな記事もありましたので良かったらどうぞ。

エボラ出血熱「大事なのは疑うこと」WHOが訴える、デマに惑わされないための15か条

マラウイや日本にいる私たちができることは、正しい知識を持つこと、適度に恐れる(過剰に恐れすぎない)ことでしょうか。

 

Zikomo!!(マラウイのチェワ語で「ありがとう」)

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