教育に関わる全ての方に知ってほしい、マラウイ流のわり算の解き方

      2016/02/21

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これまで数回に渡り、マラウイの村で行われている塾の様な仕組みについて紹介してきました。

マラウイの小学生の算数教育における問題と現状に怒り狂った件

マラウイにも塾がある?ボランティアの先生と放課後勉強する子ども達

見学したり話を聞いて分かってきたことは、

・『塾もどき』の関係者(先生や親)は教育の重要性を分かっていること

・マラウイの算数初等教育では、『暗算の訓練』でなく『数えること』を重視している

です。

あとは、援助によって建てられた校舎でなく、村人が自分達で建てた校舎でこういった塾もどきが始まっているのかなと、感じています。

 

今回は、『塾もどき』を見ている中で知って驚愕したマラウイの子どものわり算の解き方を紹介します!教育に関わる全ての方に知って欲しいです。 

(Nursery schoolで午後に学校の補習授業を行う形式を勝手に『塾もどき』と呼ぶことにしました。もっとふさわしい名称が浮かんだら変更します。)

SPONSERD LINK

 

校舎の建てられた経緯の違いが『塾もどき』の始まりに関わる?

私が巡回している村の中で塾もどきが行われているのは2村です。

Maleure村

Maleure村

Makwale村

壊れたナーザリースクール(Makwale village)

そして、先日見学させてもらったNursery schoolの校舎がこちら。

外観

巡回している村の中で、上の写真のような立派な校舎のNursery schoolがいくつもあります。“Sister Anna”という人によって援助されて建てられた学校らしいです。

 

しかし、『塾もどき』が行われているのは最初の2つの学校。この2つの学校は村人によって村人のお金で建てられました。

 

自分達で建てた校舎だと、より有効活用しようと村人が考え、その結果『塾もどき』が始まったのでしょうか。

自分的にはとても面白い仮説で、検証意欲をかきたてられます。今後も調査を続けて、『塾もどき』の始まりを解明していきたいと思います。

 

マラウイ流のわり算の解き方

計算する

ここからが今日の本題です。

以前の記事で、マラウイの子ども達に暗算力はなく、全て手を使ったりノートに線を書いて数えて計算をしているということを紹介しました。

学校でそう教えられているみたいなので仕方がないのですが、これでは子どもがかわいそう。

 

先日村を訪問すると、Standard4(日本でいう小学4年生)がわり算を解いていました。解き方を見て心から驚いてしまいました。

あんなに驚くことは人生の中でもそんなに多くないと思います。

というわけで、その様子を動画でご覧ください。「49÷7」という計算をしています。

いかがでしょう?

以下の手順でわり算を解いています。

①線を49本書く

②書いた49本の線を7本ずつまとめる

③まとめた7のかたまりを数えて確認する

④商に7と書く

⑤7のかたまりの線を7個書く

⑥全部数えて7×7=49を確認する

⑦49-49=0の計算をする

『7×7=49』の九九を知っていて、『49-49』の引き算ができれば、これほどの手順をたどらなくても解ける問題です。

くもんの関係者の方がこれを見たら何と思うでしょうか・・・。

 

学校でそう教えているので、悪いのは完全にマラウイの算数教育のカリキュラムと教え方です。

 

子ども達のできることとできないことを確認してみた

すうじの表

計算をするという以前に、そもそも数の並びが頭に入っていないのかと思い、子ども達に自作の汚い数字の表を使って140までの数唱をしてもらいました。

数唱

すると、みんなしっかりと数えられる。

「これは何?」とランダムに数字を指し示して聞くと、きちんと答えれる。

つまり、数の並びは頭に入っていると考えられます。おそらく、基礎計算の訓練が圧倒的に足りていないのだと思います。

 

その他、これまでの見学を基に判断をすると、子ども達のできることとできないことは下記の通り

 できることとできないここと

というわけで、簡単な一桁のたし算やひき算の練習をたくさんして九九を暗記すれば、動画の様な苦しい解き方でわり算を解くことはなくなるのではないかと思います。

マラウイの村における教育事情2 こんな物も作ってみたので、遊び感覚で数の感覚や簡単な計算の練習に取り組んでもらおうと思っています。

すうじ盤

 

懸念事項

マラウイでは『ねたみ』があります。私が関わることで計算が速くなったとしても、「何で学校で教わったやり方でやらないんだ!」と言われてしまうのではないか、という点が不安です。

この辺りがどうなのか、今後学校の先生とも会おうと思っているので聞いてみるつもりです。

 

 

この教育に関する調査は本来の配属先での活動とは別に、フィールド調査団という活動の一環でやっています。(本来の活動も、少しずつですがきちんと進めています!)

フィールド調査団については追ってまとめるつもりなので、併せて読んでいただけると嬉しいです!

 

Zikomo!!(マラウイのチェワ語で「ありがとう」)

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