元コミュニティ開発隊員がみた青年海外協力隊の映画『クロスロード』

      2016/02/21

無題3

みなさんは『クロスロード』という映画をご存知でしょうか。今年の11月28日から上映されている協力隊の活動を元にした映画です。

映画『クロスロード』公式HP

「帰国間もない協力隊員として、ぜひ観たい!」と思ったので先週の土曜日に観てきました。映画の感想と、映画製作の過程について疑問に思ったことを今回は書いてみます。

SPONSERD LINK

 

フィリピンに派遣されていた青年海外協力隊のお話

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主人公はEXILEの黒木啓司さん。フィリピンの観光省でカメラの技術指導を行う隊員として活動した方を演じています。

「ボランティアは偽善なのか?」という、国際協力に関わる人にとっては永遠の議論の種(?)が作品を通じたテーマになっています。

 

「ボランティアは偽善だ」と考える主人公が2年間の活動を通じてどんな答えを出すのか!?ぜひ劇場でご確認ください!

 

全体的な印象

この映画の監督と脚本を勤められた2人は協力隊経験者だそうです。だから、協力隊として赴任したはいいけど何もできない無力感、焦り、悩みといった感情がとてもよく表現されていたと思います。

自分と他の隊員の活動を比べて焦ったり、おしゃべりばかりで仕事をしない同僚に「コノヤロー!」と思ったり、約束をすっぽかされてイライラしたり、一緒にご飯を食べたり歌って踊ることで彼らの一員になれたような嬉しい気持ちになったり・・・。

たくさん共感できる点がありました。

(赴任中のもどかしい時期に書いたエントリもよろしかったらご覧ください。)

2年間は短い!?活動が進まないもどかしさ、今後の方向性

 

協力隊を目指す人、協力隊を経験した人、協力隊の家族などの関係者以外にも、多くの人に見てもらいたい作品です。

『青年海外協力隊』という名前は比較的知られていると思うけど、何をしているのか中身を知らない方も多いと思うので、そういった方に観ていただけるとこの映画を制作した意義もあるのだろうなと感じます。

ぜひ、劇場に足を運んで観てみてください!!

 

良い映画だけど、公開終了間近です・・・

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「ぜひ多くの方に観てもらいたい良作」だと私は思いましたが、公式ホームページを見てみると、間もなく公開終了です。私が鑑賞した劇場のユナイテッドシネマ豊洲では12月18日(金)まで、新宿のバルト9では12月11日(金)まで・・・。

東京では上記の2箇所でしか上映されていません。

 

Googleで映画の上映期間を調べてみると、全然人が集まらない作品は2週間で上映終了、そこそこ人気がある作品は2ヶ月程度上映されるそうです。このままいくと、本作は2週間~3週間で上映終了となってしまいます。

映画『クロスロード』の一般的な評価としては全然人を集められない作品として終わろうとしているのが現状の様です。

 

なぜこんな事になってしまったのか?個人的に感じた疑問を挙げてみます。

 

作品に対する3つの疑問

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①誰をターゲットにしてタイトルを決めたの?

ブログはタイトルが非常に大事!ということで、ブログを書いているとどうしてもタイトルが気になってしまいます。

感じたのは、『クロスロード』という言葉の持つ影響力が弱い、この言葉から内容が全く想像できないということです。

 

映画のタイトル『クロスロード』。この単語を聞いてみなさんが思い浮かべるのは何でしょうか?

私は、Mr.Childrenのクロスロードという曲です。他にも、調べてみるとHONDAの車名や同名のアメリカ映画がありました。

こういったイメージを持つ人が本作の事を調べてみて、「なーんだ、自分が思ったのと全然違うじゃん」と思われてしまうと、協力隊に興味がない限り観てもらうことはできないと思います。

 

例えば、『進撃の巨人』とか、『スターウォーズ』であれば、短いタイトルであっても内容が伝わります。そうでもないのに、「観てもらえればタイトルの意味が分かる!」ではダメです。観たいと思えるようなタイトルを付けなければ人は集まりません。

なので、どうしても『クロスロード』という単語を使いたいのであればサブタイトルを入れる。あるいは全く別の、多少は内容がイメージできるものに変更するべきだったんだろうなあと思います。

 

制作に関わった皆さんが色々な議論をした上で付けたものなので、全く関わっていない人間が上映後にこういった事を言うのはズルいのかもしれません。でも、客観的に見ると、「制作側が伝えたい」という面が出すぎて、「ターゲットとなる人に伝わるにはどうしたら良いか」という事が置いてけぼりになってしまったように思います(タイトルだけをみるとです)

 

ちなみに、『クロスロード』という言葉は協力隊関係者向けの情報誌のタイトルでもあり、協力隊関係者には長年親しまれている言葉です。なので、この言葉を使いたいという気持ちはよくわかっているつもりです。

 

②宣伝はどうなっているの?

タイトルが知られていなくても宣伝を十分にすればカバーできると思います。しかし、この映画が上映されている事を知っている人はどれだけいるのでしょうか?

 

私の母は、私が協力隊に合格してから色々と興味を持ってくれるようになりました。『協力隊』と名のつく集まりにはけっこう参加していたらしいです。

でも、うちの母は映画の事を知りませんでした。テレビのCMを見たこともありません(上映前はやっていたのかもしれませんが)。

こういう、『上映を知っていれば観に行ったであろう層』の人を宣伝不足が原因で取りこぼしているのではないか?と思いました。

 

限られた上映回数と時間 

また、母に映画のことを教えてあげて上映時間を調べてみると、今度は仕事の都合で行けません。12月上旬の新宿バルト9の平日の上映は昼間~夕方で2回。私が観に行こうとした土曜日は13時からの一回のみでした。

この時に満席だったので豊洲に行ったのですが、こちらでも土曜日なのに2回のみの上映でした。さすがに少なすぎるんじゃないかなあ・・・。

 

個人的には立川で上映してくれたらもっと気軽に観に行けました。宣伝も上映回数も予算が原因なんでしょうか。いずれにせよ、あんまり人を動員できるような上映状態ではないと感じます。

 

あと、宣伝関係でもう一つダメ出しするとしたら、公式サイトももう少しいじった方が良いと思います。トップページ以外は個人のブログみたいで非常に地味です。

 

③出演者がみんな知らない人

私が無知なだけかもしれませんが、ほとんどの出演者を知りませんでした。演技は良かったと思うのですが、どうも全体的に地味だなという印象です。

主演はEXILEのメンバーの方なので、もっとそういうのを出してEXILEファンを取り込むこともできたのでは?などと考えてしまいます。

演技は良かったので、出演者の魅力をもっと伝えていっても良かったのかもしれません。(実はすごくPRしているとしたら、失礼しました・・・。)

 

DVD化を希望します!

この調子だと映画は丁重なまま終わってしまうのでしょうか。良い作品なだけに勿体無い。

多くの人に観てもらうためにもこの作品のDVD化を希望します!

これも予算がないのだとしたら難しいのかもしれませんが、青年海外協力隊事業50周年を記念して制作されたんだから、何とか頑張ってほしいです。

 

 

というわけで、映画『クロスロード』について感じたことを書いてみました。ダメ出しばかりになってしまいましたが、映画自体は良い作品だと思います!

上映終了前に、多くの方に観ていただければ嬉しいです!!

映画『クロスロード』の劇場情報(公式HP)

 

Zikomo!!(マラウイのチェワ語で「ありがとう」)

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