マラウイにも塾がある?ボランティアの先生と放課後勉強する子ども達

      2016/02/21

授業風景

以前、良く行く村に塾のようなものができたことと、マラウイの算数教育について紹介をしました。

マラウイの小学生の算数教育における問題と現状に怒り狂った件

他にも巡回している2つの村でも同じような学校がありました。

放課後に生徒達がすることと言えば友達と遊んだり家の手伝いをすることだし、先生はボランティアとして無償で教えにきています。

なぜ、こういったものが始まったのでしょうか?

 

聞き込みや見学をしているので、マラウイでの塾の始まりを追ってみたいと思います。

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あるのは塾ではなく、保育園

マラウイには正式な『塾』という形式のものはありません。

放課後に子どもたちが勉強しているのは保育園(nursery school)です。午前中は小学校に通っていない子どもたちがやって来て歌を歌ったり数字や文字の読み書きの練習をしており、一部の村では、午後に小学生達がやってきて学校の補習授業を受けています。

 

Maleure村の塾

学校

ここでは、月・水・金の週に3回、15:00から16:30の時間に補習を行っています。去年の10月ごろに始まりました。来る生徒は多くて30人くらい。先生は、村長さんとボランティアの女性2人の合計3人が日替わりで教えています。

算数、チェワ語(マラウイ中南部の現地語)、英語が教えられています。

 

私が見学に行くときは大体村長さんに事前に連絡を入れてから行っているので、「私が来る時だけやっていて、本当は何か援助をしてもらおうと企んでいるのでは・・・?」と疑ったこともありました。

しかし、ある日アポなしで行ってみたところ、先生は用事で来れなかったみたいですが、数名の子どもたちが教室の中で自習をしていました。私の見ていないところでも運営はされているようです。

 

なぜマラウイで塾のようなものが成り立っているのか

青年海外協力隊になる前に教育の会社で働いていた私にとって、この『塾もどき』には興味津々です!そこで、子どもたちとその親、ボランティアの先生たちに話を聞いてきました。

①子どもたちはなぜ勉強しにくるのか?

補習後に村長さんに一部通訳をしてもらいながら聞き取りをしてみました。

Aちゃん(4年生)

Aちゃん

放課後勉強に来るのはどうしてですか?

 ⇒読み書きを学びたいから!

この学校がない日は小学校から帰って来て何をしていますか?

 ⇒家で勉強をしています。

将来は何になりたい?

 ⇒お医者さんか看護師。患者さんに治療をしてあげたいの!

 

Bくん(4年生)

Bくん

放課後勉強に来るのはどうしてですか?

 ⇒勉強したいからだよ!

この学校がない日は小学校から帰って来て何をしていますか?

 ⇒友達と遊ぶ!

将来は何になりたい?

 ⇒先生になりたい(理由は聞き取れず)。

 

Cくん(4年生)

Cくん2

放課後勉強に来るのはどうしてですか?

 ⇒勉強したいからです!

この学校がない日は小学校から帰って来て何をしていますか?

 ⇒家で本を読んでいます。英語の本(教科書?)です。

将来は何になりたい?

 ⇒先生になりたい(理由は聞き取れず)。

 

私の現地語レベルでは細かいところまで質問ができないのと、村長さんを介して現地語にしてもらうとこちらの意図通りの質問ができず、似たような回答が多かったです。。なんで勉強をしに来たいと思うのかを掘り下げて聞きたいのですが・・・。

いずれにせよ、教室での子ども表情やこのインタビューから、勉強がしたくて自主的にやって来ているようです。

 

②保護者はどう感じているのか?

Aちゃんのお母さんがたまたま近くに水をくみに来ていたので、そのまま家まで付いて行ってインタビューをしました。ちなみに、Aちゃんは通っている生徒の中では計算が正確で優秀な生徒です。

お母さん

何人家族ですか?

 ⇒夫と4人の子どもの6人家族です。

子ども達は何歳ですか?

 ⇒一番上の子は15歳で6年生、2番目の子も6年生、3番目がAちゃんで9歳で4年生、一番下の子は保育園に通っています。

放課後Aちゃんが補習に出ている理由を教えてください

 ⇒勉強してきなさいと言っています。夫も勉強してきなさいと言っています。将来のためです。

お母さんは学校を卒業していますか?

 ⇒5年生まで終えました。

教育に関する家での問題は何ですか?

 ⇒中学校(Secondary school)はお金がかかることです。制服を買う余裕もありません。

 

これまた深く掘り下げることはできませんでしたが、自分が学校を最後まで終えられなかったので、将来のためにも子どもにはきちんと勉強してほしいと思っている様です。

 

③先生たちは何を思い無償で教えているのか?

ボランティアの先生に話を聞いてみました。

先生

普段は何をしていますか?

 ⇒仕事はしていません。家の手伝いをしています。

何人兄弟ですか?

 ⇒3人の兄弟と3人の姉妹がいます。

学校は卒業しましたか?

 ⇒去年Secondary schoolを卒業しました。将来は看護師になりたいです。

ボランティアとして教えている理由を聞かせてください

 ⇒村長に頼まれたのと、力になりたいからです。

 

この先生が無償で教えているのは、手伝うのに十分な時間があること、村長さんの影響力の大きさからでしょうか。

 

④村長は何を思って学校を始めたのか?

この学校を建てた村長さんにも話を聞きました。

村長

なぜ学校を建てようと思ったのですか?

 ⇒教育は大事だと思うから。子ども達には良い未来を勝ち取ってほしい。

学校は卒業しましたか?

 ⇒Secondary schoolの3年生の時に母が亡くなり、4年生の時に父が亡くなった。自分は4人兄弟の長男だったので、学校を辞めて働かざるを得なかった。今は村長という立場なので無理だが、できるものなら中学校を卒業した後に学位を取りたい。

子どもの頃、将来は何になりたいと思っていましたか?

 ⇒driverになりたかった。お金を稼げるから。

息子さん(1歳半)には将来何になってほしいですか?

 ⇒学校に行って、自分の道を見つけてほしい。医者や先生になれたらとても嬉しい。自分は苦労したので、子どもには幸せになってほしい。

※マラウイ南部では村長の息子は村長になれず、血縁者の中から選ぶそうです。

 

自身が勉強をしたくてもできなかったので、子ども達には自分のような苦しい思いをしてほしくないという気持ちが根底にあるようです。この村長さんは、お金やモノよりも知識や技術を教えてほしいとよく言っています。私が信頼している、立派な方です。

 

まとめ

・村長さんが教育の重要性を理解しており、村人に良い影響を与えている

・塾に子どもを通わせている保護者も、教育の重要性を理解している

・子どもは勉強することが好き。親からも勉強するように言われている

といったことから、この村では塾のような仕組みが始まったようです。掘り下げて調査できるところはもう少し調べてみようと思いますが、やはりリーダーの考え方や取り組みが村全体におよぼす影響は大きいみたいです。

 

他の2村の学校の様子や、塾で子ども達が勉強している内容については追ってブログに更新していきます!

 

Zikomo!!(マラウイのチェワ語で「ありがとう」)

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