マラウイで人気の有機質肥料、『Chimato』を村人と作ってみた

      2016/02/21

完成図

昨日、たびたび訪問している村で『Chimato(チマト) Manure』と呼ばれる有機質肥料の作成指導をしてきました。

このチマト、マラウイの農村では結構作っている人が多いです。しかし、この村ではほとんどの人が知らないらしく、ぜひ作り方を教えてほしいと言われたので一緒に作ってみました。 

材料が少し足りなかったし、分量もテキトーにやってしまったのでうまく機能するものが完成するのか不安ですが、初めてのManure作り指導としては上手くいったと思うことにしています。

 

ということで、農村部の人なら誰でも作れるChimato Manureの作り方を紹介していきます。

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Chimato Manureの作成手順

材料

・メイズの茎、草、ワラみたいな草(Mapesi)

・動物のフン(Ndowe)

・水(Madzi)

・1m50cm程度の木の枝4本(Ndodo)

・灰(Phulusa)

・泥(Matope)

どれも村ですぐに手に入る物です。事前に準備しておくようにお願いしていたのに何も準備されていませんでしたが、村長さんとすぐに集めることができて作り始めました。

 

作成手順

①地ならし

縦1m×横2mの長さの長方形の広さを平らにする。

地ならし

右手を水平に伸ばした時に、右手の先から左肩までが約1mです。村長さんはメジャーを持っていたので今日はこれを使って測りました。

村長さんと2人で始めたのですが、土をならして石を集めているうちに近所のお母さんが集まってきました。

 

②土台の枠作り

長方形の枠を石で囲みます。

枠作り

空気の通る穴を作るために、両サイド60cmのところに木を置けるスペースを確保します。

ベース部分以前JICAのプロジェクトの研修を見学した時はレンガで枠を作ると習いましたが、レンガは1ブロック20MK(約5円)するので、今回は石で代用しました。

他の村のChimato Manureを見ると、ベース部分が円になっているものが多いので、空気穴を作れれば長方形にこだわる必要はないのかも知れません。

 

③灰をまいて水をかける

灰をまく

マラウイの土は強い酸性を示す場合が多いので、pHを下げる(アルカリ性に近づける)ために灰を使うのだと理解しています。

 

④メイズの茎、草を乗せる

メイズの茎

畑のそこら中にたくさんあるので、すぐに集められます。メイズの茎は畑のそこら中に置いてあるのですぐに集まります。

草がなかったので、村長さんに「取ってきて!」とお願いすると、そこら辺の草刈りをして持ってきてくれました。

草

本当は木の葉っぱや、緑色の草も混ぜたかったんだけど、「木の葉をむしるなんてダメだ!」という意見が出たのと緑の草が見当たらずに断念。

土に混ぜた時にきちんと効果が出るのかちょっと心配・・・。

 

最初に確保した空気の通り道には、木を置いておきます。また、置いた木の中心から1本ずつ木を立てておきます。

 

⑤動物のフンを乗せる

糞

今回はヤギのフンと鶏のフンを使いました。牛を飼っている農家はあまり見かけないけれど、ヤギや鶏は多くの農家が飼っています。

 

⑥水をかける

「マズィ(水)、マズィ~」とか言いながら、ノリノリでお母さんたちに水をかけていってもらいました。手よりも口の方が動いて、全体的に作業はとてもゆっくりです(笑)。

水は、上から見て全体がしっかりと濡れているのが分かるくらいまでたくさんかけます。

 

⑦手順④~⑥を繰り返す

作りたい量に応じて、この手順を繰り返します。

草をのせる

今回はあと2回繰り返しました。

 

⑧泥作り

土と水を混ぜて、泥を作ります。

泥作り

こういう力仕事は、女性陣は一切手伝っていませんでした。村長さんが、一番偉いのに一番汗を流してくれました。

 

⑨泥をペタペタする

手順⑦までに作ったものを泥で覆っていきます。

泥をペタペタ

「手が汚れるから嫌がられるかな・・・?」と思いましたが、進んでやってくれました。

 ペタペタ

「Hashi fire!ここきちんと泥ついててないよ!」みたいな事を教えてくれて、思った以上に丁寧な作業をしてくれました。

チェワ語で『モト』は『fire』という意味で、「名前はYuho Hashimotoです。」と自己紹介をしたら今回の参加者からは『Hashi fire』と呼ばれていました(笑)。

意味分からないけど、盛り上がったからいいか。

 

⑩村の名前と日付けを入れる

別に必要な手順ではありませんが、みんなで作った感を出すためには大切!

名前を入れる

丁寧にメイズの茎を折って記入してくれました。

 

⑪写真を撮る

集合写真

写真を撮り終わるまでがChimato作りとはよく言ったものです。やはり、『みんなで作った感』を出すためにはとても大切!

知らぬ間に隣村の人も参加してくれていたので、村毎に2回に分けて撮影しました。

 

この後は、約1か月置いた後に土に混ぜます。上手くできてるといいけど・・・。

 

ところで、『Chimato』って何?

配属先に戻って、「同僚にChimato ManureのChimatoって何?」と聞くと、「Matope(泥)を使うからだよ」と教えてくれました。

チェワ語は『Chichewa』、トゥンブカ語は『Chitunbuka』と、名詞の前に『Chi』がつくことがよくあるので、『Chimatope』が由来なのでしょう。

Chimato以外には、Chinese Manureがマラウイでは普及している様です。こんなやつです。 

チャイニーズ

 

作ってみた感想

やって見せることが大事だなあと感じました。材料集めの指示や、作成手順の説明はしたけど、初めに私がやって見せることで、それに続いて積極的に参加者も動いてくれました。

 

マラウイに来てから11か月、ようやく『コミュニティ開発』隊員らしいことができました。ただ、作っただけで終わりではなく、

・来年以降もManure作りがこの村で定着するのか?

・Manureを適用してメイズの収量は上がったのか?

というところまで意識して関わっていこうと思います。

 

とりあえず、参加者も満足してくれたようだし、村長さんとも良い関係が今後築けそうで良かった!1つの引き出しとして、今後も必要であれば作成指導をしていきたいと思います!!

 

ちなみに、Manureの作成は配属先や農業省でも奨励していて、イベントも開催されています。よろしかったらこちらの記事もご覧ください。

マラウイで奨励されている農業技術~有機質肥料の活用~

 

Zikomo!(マラウイのチェワ語で「ありがとう」)

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